2023年度第1回ボイタ研究会症例検討会報告
 
日時:2023930() 9:30
会場:大阪赤十字病院附属大手前整肢学園
講師:山﨑直信先生
アドバイザー:下浦健二先生
参加者
○オンライン:15名
原 正樹(総合療育相談センター)、佐藤 雅男(こうの整形外科)、刈谷 仁美(藍野療育園)
宮本 陽子(愛徳医療福祉センター)、尾島 美穂子(聖ヨゼフ医療福祉センター)、中島 悟(自宅)
福井 佳美(かいつぶり診療所)、出野 智子(青木医院)、富樫 和美(横浜市北部地域療育センター)
福士 善信(道立子ども総合医療・療育センター)、杉原 史高(きららの木)、望月 典子(富士いきいき病院)
藤川 尚美(北海道せき損センター)、西田 まゆみ(聖ヨゼフ医療福祉センター)、草下 香(自宅)
 ○対面(大阪赤十字病院附属大手前整肢学園)
荒井 千晶、大角しずか、山内 良祐、牟禮 努
 
症例検討会報告
 昨年度に引き続き、オンライン(ライブ配信)での症例検討会を行いました。昨年度は、症例検討会自体がライブ配信の1回のみだったのですが、今年度は対面で11月に南九州で行う予定です。それもあって、今回のライブ配信での症例検討会は、対面は大手前整肢学園スタッフのみで、他の会員さんはオンラインでの参加という形で開催させていただきました。日程的に他の行事などと重なったこともあり、大手前整肢学園スタッフも参加できない人が多くて、日程の検討や対面での参加に外部の会員さんも入れた方が良かったのではないかと反省しています。
 症例検討会の内容ですが、ケースは19歳の専門学校に通っている脳性麻痺(痙直型両麻痺)の方で、自走式の車椅子で通学されています。家の中は四つ這い移動で壁でもつかまり立ちが可能で、ご本人的には大きく困っていることはなく、4月から専門学校に通うようになり、長時間車椅子に座っていることで、少し身体が重くなる程度とのことでした。しかし実際評価で姿勢運動分析を行ってみると、胸椎部の後弯が著明で、肩甲帯の支持性が悪く、骨盤から下肢にかけての支持性も低いことが見られました。問題点を出して実際治療(R-U1相)に入る時にオンライン参加の草下先生から、具体的にどのような反応を出してどう繋げていくかをもう少し話するようにアドバイスをいただき、背臥位での胸郭が上に引き上げられていて腹部がほとんど働いていない所を再確認して、そこを治療目標にしました。各治療後にそこについて確認し、すべての治療後は、治療前と比べて胸郭が骨盤の方に引き寄せられており腹筋も働いているのが確認できました。治療目標をきっちり絞り込み、そこを変えていくことの大切さを勉強することができました。
 また、オンラインで参加してくださった会員の方々には、アンケートをお願いしています。その集計が終わればまた結果を報告したいと思います。
 山﨑先生はじめ下浦先生や参加してくださった研究会会員の方々本当にありがとうございました。
 
大手前整肢学園 牟禮 努